3.味覚嗅覚に学ぶ化学センサ

3−1.匂い分析システム

 家庭にあるガス警報機は、酸化スズからなるn型半導体から構成されている。ここで酸化スズ表面に大気中の酸素分子が吸着し、半導体内部の電子をトラップしてイオン化酸素となる。つまり、半導体から電子が奪われるので、通常はセンサ抵抗が高い状態となる。それに対して、可燃性ガスが存在すると、イオン化した吸着酸素と酸化反応又は燃焼反応し、トラップされた電子は半導体内部に戻る。つまり、可燃性ガスが存在すると反応によりセンサ抵抗が低下して、警報機が鳴るという仕組みである。ところが、プロパンガスだけでなく、エタノールや一酸化炭素等々、多くのガスがセンサ応答するため、一定温度(約300℃)で駆動された一定値のセンサ抵抗を指標とするだけではガスの判別は原理的にできない。そこで本研究室では、周期的な温度摂動を与えることにより、ガスの燃焼の仕方の違いを抽出する方法を発明した。

gassen-mech

図3−1.酸化スズ半導体ガスの仕組み.可燃性ガスであれば何でも応答する.

 

perturbation

周期的摂動に対する、ガスセンサの動的応答

ガス種の燃焼の違いを利用してガス分析を行う。

ガスの化学構造に依存した特異的な応答が生じる。

3−2.バイオセンサー

glucose