クロマチン構造

ゲノムDNAは、クロマチン構造を形成して核内に収納されている

遺伝子の本体である物質は、DNA(デオキシリボ核酸)である。ヒトの一個の細胞に存在する染色体DNAをまっすぐ繋ぐと、その長さは約2メートルにも達する。それに対して、細胞の直径は約10 μm (1 mmの100分の一)である。では、この長いDNAが、どのように小さな細胞内に収納されているのであろうか?

DNA
DNAは二重らせん構造

実は、細胞内においてDNAは裸のまま存在しているのではない。細胞内のゲノムDNAは、ヒストン8量体(コアヒストン)に1.75回転巻付いてヌクレオソームを形成している。このヌクレオソーム構造は約200 bp毎に形成され、さらにリンカーヒストンによってコンパクトに凝縮されて、直径約30 nmのクロマチンとなる。

ヌクレオソーム
ヌクレオソーム構造

200bp毎のヌクレオソーム
200 bp毎に形成されるヌクレオソーム

30nmファイバー
クロマチン構造(30 nmファイバー)

では、クロマチン構造はDNAをコンパクトに収納するためだけの構造なのだろうか?実はクロマチン構造は、ゲノムDNAをコンパクトに収納するだけでなく、遺伝子の発現制御においての積極的な役割も担っている。

遺伝子発現
遺伝子発現の流れ

当研究室ではウニをモデル動物に用いて、遺伝子発現制御や発生・分化におけるクロマチン構造などの役割について研究をおこなっている。