ゲノム改変技術
B-3. DNA切断ドメインの改良、および1塩基置換基盤技術の開発

広島大学・山本 卓
hiroshima-u.ac.jp

技術概要

FokIよりも高い機能性を有する新規ヌクレアーゼ(FirmCutヌクレアーゼ)を開発

最終目標:FirmCutヌクレアーゼを植物ゲノム編集に応用し、高機能バイオ化合物の生産性向上に資する。

成果

FirmCutヌクレアーゼの高い柔軟性と高い切断活性

図1
図2

5bpや7bpのスペーサー長でも、FirmCutヌクレアーゼの一種であるND1は活性を保持(図1・赤矢印)
ND1・ND2によるゲノム変異率の上昇(図2)

意義:FirmCutヌクレアーゼの植物ゲノム編集への応用。

概要

代表的なDNA切断エフェクタードメインとして汎用されているFokIよりも高い機能性(高い切断活性、種々の標的配列に対する高い柔軟性など)を有する新規ヌクレアーゼ"FirmCutヌクレアーゼ"を開発(特許出願済み)。

技術の優位性

  • FokIベースのゲノム編集ツールの高機能化
  • 核酸を使用しないゲノム改変が可能
  • PPR等の国産ゲノム編集モジュールに適用可能

実用に向けた課題

  • 有用性の実証(実用植物に適用)
  • 実用化に適した改良

提供できる技術

  • FirmCutヌクレアーゼを有するゲノム編集ツール

補足

  • Firm Cutヌクレアーゼと融合させるDNA結合ドメイン(ZF、TALE、PPR等)が別途必要